円に内接する四角形
円に内接する四角形の性質は、高校数学の範囲ですが、中学生も知っておくと便利です。
それに、中学生が学習してもなんなく習得できます。簡単です。
・\(1\) 組の対角の和は \(180°\) (下図で、赤と青の角の和は180°)
・\(1\) つの外角は、それと隣あう内角の対角に等しい(下図で、2つの青い角の大きさは等しい)
例1
下の図で、角 \(x\) を求めなさい。
解答
円に内接する四角形の性質より、
\(180-105=75\)
より、75度
これでOKです。
円に内接する四角形の性質の証明
なぜ上の性質が成り立つのか。
中学生でも簡単にわかります。
説明1 円周角の定理より
下図のように、円周を2つの弧に分けます。
赤い弧と青い弧です。これらを合わせると円周全体になります。
中心角より、\(2x+2y=360°\)
この式を \(2\) で割れば、
\(x+y=180°\)
これは、対角の和が \(180°\) であることを示しています。
以上、証明できました。
説明2 中心から補助線
円があれば、その中心から補助線を引きます。
そうすれば、図形的性質が明らかになります。
あらゆるときに活用する代用的な補助線ですね。
半径を辺とする二等辺三角形が \(4\) つできます。
各色すべての角を \(2\) つずつ足すと、四角形の内角の和であり、 \(360°\) です。
つまり、その半分、各色すべてを \(1\) つずつ足すと、\(180°\) です。
向いあう角の色を見ると、各色すべての角が \(1\) つずつになっています。
以上、示せました!
例題1
下の図において、角 \(x\) を求めなさい。
解説
円に内接する四角形の性質を知らなくとも解けるのですが・・・
もちろん、円周角の定理です。
赤い弧の円周角 \(48\) 度の \(2\) 倍が中心角なので、中心角は
\(48×2=96°\)
\(96°\)の逆は、\(360-96=264°\)
これは青い弧の中心角なので、青い弧の円周角は、
\(264÷2=132°\)
最後は四角形の内角の和より、
\(360-(70+96+132)=62°\)
以上求まりました!
内接四角形の性質を知っていれば、青い弧の円周角 \(132°\) を求めるさい、
\(180-48=132°\)
で解決します。
少し近道ができますね!
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