例題1
次の式を、工夫して計算しなさい。
(1) 712−292
(2) 4972
(3) 8.3×7.7
解説
工夫して計算しろ、という指定がついていますが、
一体どのような工夫をすればOKで、どのような工夫ではダメなのか。
まったく数学的ではない、曖昧な問題です。
ですので、このような問題は高校入試では出題されません。
しかし、定期テストで出題されることはあるでしょう。
以下、出題者の意図した解答をお見せします。
解答
(1) 712−292
2 乗の差なので、和と差の積にできる!と頭に浮かんで欲しいのです。
712−292
=(71+29)(71−29)
=100×42
=4200
(2) 4972
平方の公式が利用できます。
4972
=(500−3)2
=5002−2×500×3+(−3)2
=250000−3000+9
=247009
(3) 8.3×7.7
和と差の積が利用できます。
8.3×7.7
=(8+0.3)(8−0.3)
=82−0.32
=64−0.09
=63.91
例題2
次の式を、工夫して計算しなさい。
(1) 1122−111×113
(2) 3452−3442−3332+3322
(3) 67×73+45×73+45×27
解説
(1) 1122−111×113
112 と 111 と 113 が近い数字ですね。
このあたりが変形のポイントになりそうだと感づいてください。
あとは、わかるより先に手を動かしてみるのです。
いきなり正しい解答はわからないが、手を動かして調べる。
その後、わかったら解答をかく。
これは数学においてごく普通のことです。
絵を描く前の下書きのようなものです。
解答例
1122−111×113
1122−(112−1)(112+1)
1122−(1122−1)
=1
1122 や 111×113 がいくつになるのか、計算をする必要がなくなりましたね。
うまく消えてくれました。
(2) 3452−3442−3332+3322
2 乗の差は、和と差の積、が使えそうな匂いがプンプンしますね。
3452−3442−3332+3322
=(3452−3442)−(3332−3322)
=(345+344)(345−344)−(333+332)(333−332)
=689×1−(665×1)
=689−665
=24
(3) 67×73+45×73+45×27
共通な数はくくりたくなりますよね。
いわゆる共通因数でくくる因数分解です。
73でくくると
67×73+45×73+45×27
=(67+45)×73+45×27
=112×73+45×27
ここから先は簡略化できません。
45でくくると
67×73+45×73+45×27
=67×73+45×(73+27)
=67×73+45×100
=67×73+4500
また、67×73 も和と差の積と見れば
67×73+4500
=(70−3)(70+3)+4500
=702−32+4500
=4900−9+4500
=9391
スポンサーリンク