2次方程式・因数分解
さて、\(2\) 次方程式を解いていきましょう。
\(2\) 次方程式を解くとは、「因数分解」すること、
と言ってもよいくらい、因数分解を利用します。
下で具体例を見ていきましょう。
\(x^2=a\)タイプ
まずは \(x\) の \(1\) 次の項がない場合です。
例1
\(x^2-5=0\)
これは、平方根を用いて解決です。
移項によって
\(x^2=5\)
ここから先は、「計算」をするのではなくて、平方根の定義に従って解を書きます。
\(x=±\sqrt{5}\)
例2
では次の例題です。
\(3x^2-7=0\)
等式の変形により、 \(x^2=a\) に変形します。
\(3x^2-7=0\)
\(3x^2=7\)・・・移項
\(x^2=\)\(\frac{7}{3}\)・・・両辺を3で割る
\(x=±\)\(\sqrt{\frac{7}{3}}\)
分母を有理化して
\(x=±\)\(\frac{\sqrt{21}}{3}\)
上の \(2\) つの例題を見て、\(2\) 次方程式の解って、いつも \(2\) つあるのかな・・・?
って疑問がうかんでいますね?
はい、\(2\) 次方程式はたいていは解を \(2\) つ持ちます。
解を \(1\) つのときもあります。
解を \(3\) つ以上持つことはありません。
とりあえず今は、
\(2\) 次方程式はたいていは解を \(2\) つ持つ
と覚えておきましょう。
\(x^2+ax=0\)タイプ
次に、定数項がない場合です。
例3
\(x^2+5x=0\)
左辺を因数分解をすることで解決できます。
\(x(x+5)=0\)
これは \(x\) と \(x+5\) の積が \(0\) になっているという意味です。
\(2\) つの数の積が \(0\) になるのは \(x\) がどのような値のときか考えてみて下さい。
が成立するのは
\(A=0\) または \(B=0\) が成立するとき!!
※もちろん \(A=B=0\) も可
つまり、\(x(x+5)=0\) は、
\(x=0\)
か
\(x+5=0\)
でないと成り立たないのです。
よって、この方程式の解は、
\(x=-5,0\)
と求まります。
\(x^2+ax+b=0\)タイプ
いよいよ \(x^2\) の項、\(x\) の項、定数項、すべてがそろっているタイプです。
例4・乗法公式で因数分解
\(x^2-4x+3=0\)
これは、左辺を因数分解することで解くことができます。
\(x^2-4x+3=0\)
\((x-1)(x-3)=0\)
よって、
\(x=1,3\)
例5・平方の公式で因数分解
\(x^2+10x+25=0\)
\((x+5)^2=0\)
よって
\(x=-5\)
このケースのときのみ、\(2\) 次方程式の解は \(1\) つになります。
例6.和と差の公式で因数分解
ところで、因数分解には「和と差の公式」もありましたね。
\(a^2-b^2=(a+b)(a-b)\)
です。
つまりこの公式で解決する \(2\) 次方程式は
\(x^2-16=0\)
のようなタイプです。
これは \(x\) の \(1\) 次の項がないタイプで、冒頭で扱いました。
つまりこのタイプは \(2\) 通りの解決法があります。
\(x^2=a\)として平方根をとる
\(x^2-16=0\)
\(x^2=16\)
よって
\(x=±4\)
和と差の公式で因数分解
\(x^2-16=0\)
\((x+4)(x-4)=0\)
よって
\(x=±4\)
ちなみに数の項が平方数でなくとも因数分解は可能です。
冒頭で扱った
\(x^2-5=0\)
ですが、因数分解すると
\((x+\sqrt{5})(x-\sqrt{5})=0\)
よって、
\(x=±\sqrt{5}\)
\(2\) 次方程式は
\(AB=0\)
と因数分解をする。
\(A=0\) または \(B=0\) が成立する \(x\) が解となる。
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