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項・係数・次数

文字式の用語を覚える

  1. 項:文字式で+や-で結ばれた,数と文字の積のかたまり1つ1つのこと
  2. 係数:文字を含む項で,文字の前につく数の部分のこと
  3. 次数:文字が何個かけあわされているかを表す値

\(3x-2y+1\)の場合
項は \(3x\) と \(-2y\) と \(+1\)。
\(x\) の係数は \(3\),\(y\) の係数は \(-2\)
どちらの項も \(1\) 次の項であり、この式は \(1\) 次式である。

項 係数

一つ前で、「+と-は消さない」
というルールを確認しました。

これについてより詳しく学習していきます。

例題1

計算せよ
\(3x+2x\)

さて、+は消さない というルールを適用するのでしょうか?
違います。

この計算は、「\(x\) が \(3\) つ」と「\(x\) が \(2\) つ」を合計せよ、という意味です。

もちろん\(x\) が \(5\) つあるわけです。
つまり
\(3x+2x=5x\)
となります。

\((x+x+x)+(x+x)\)
\(=x×5\)
\(=5x\)
ということです。

このように、足せるものは足して(引けるものは引いて)+や-の符号がない状態まで計算します。

しかし、\(4x+y\) のような式は、これ以上簡略化することはできません。
\(1\) 個 \(x\) 円のアンパン \(4\) 個と
\(1\) 個 \(y\) 円のノート \(1\) 冊を
全部で \(5\) 個とまとめることはしないからです。

まとめられるかどうかは、個々の塊が「同類」なのかどうかで決まります。

\(3x+2x\) これらは同類なので、一まとまりにします。
\(4x+y\)  これらは同類ではありません。もうこれ以上まとめられないのです。

文字式ではこのように、個々のかたまりが「同類なのか、そうでないのか」、という視点が大事になります。

個々のかたまりのことを「項(こう)」とよびます。
同類の項を「同類項(どうるいこう)」と呼び、加減によって一まとまりにします。
これを「同類項をまとめる」といいます。

簡単にいえば、
同じ文字どうしは同類なので、まとめます。

もちろん文字のない数字だけの項もあります。

同類項はまとめる

次の計算をしなさい
(1)\(a+a+b+a+b\)
(2)\(3x-x\)
(3)\(3x-4-7x+5\)
(4)\(\displaystyle \frac{x}{3}+\displaystyle \frac{x}{4}\)

解答

(1)同じ文字どうしをまとめます。
\(a+a+b+a+b=3a+2b\)

(2) 係数の \(1\) や \(-1\) に注意しよう!
\(3x-x\)
\(=(3-1)x\)・・・注意!\(-x\)は\(-1x\)のことですね。\(-1\)は省略されています。
\(=2x\)

(3)
\(3x-4-7x+5\)
\(=3x-7x+5-4\)・・・並び替えて、同類項をまとめましょう。
\(=-4x+1\)

※\(=1-4x\)でも間違いではないが、普通は文字の項を先にします。
厳密には、次数の高い項から順に並べるのが習慣です。
数だけの項の次数は \(0\) 次です。

(4)分数の加減なので、通分します。
\(\displaystyle \frac{x}{3}+\displaystyle \frac{x}{4}\)

\(=\displaystyle \frac{4x}{12}+\displaystyle \frac{3x}{12}\)

\(=\displaystyle \frac{4x+3x}{12}\)

\(=\displaystyle \frac{7x}{12}\)

別解

係数に着目する別解です。
\(\displaystyle \frac{x}{3}+\displaystyle \frac{x}{4}\)

\(=\displaystyle \frac{1}{3}x+\displaystyle \frac{1}{4}x\)

\(=(\displaystyle \frac{1}{3}+\displaystyle \frac{1}{4})x\)

\(=(\displaystyle \frac{4}{12}+\displaystyle \frac{3}{12})x\)

\(=\displaystyle \frac{7x}{12}\)

係数

文字を含む項で,文字の前につく数を係数(けいすう)といいます。
\(4x\) という項の係数は \(4\)\(-y\) という項の係数は \(-1\) です。
つまり、\(x\)\(y\) が何個あるのかを表す値が係数です。
※厳密には「個数」とは限りません。「量」といった方がいいかもしれません。

中学数学・高校受験chu-su- 項と係数の図

次数

次数という言葉を、下の式を例に説明します。
\(x^2+4x-ab\)

\(x^2\)\(4x\) は同類項ではありません。
文字が何個かけられている項なのか、という視点も大事です。
この個数を次数(じすう)といいます。
次数が異なるものは、まったく別のものとして扱う必要があります。

文字が \(1\) 個だけの項を \(1\) 次の項・・・\(+4x\)の項
文字が \(2\) 個かけられている項を \(2\) 次の項・・・\(x^2\)の項、\(-ab\)の項
文字が \(N\) 個かけられている項を \(N\) 次の項といいます。
※数だけの項の次数は \(0\) 次です。

中学数学・高校受験chu-su- 次数の図

式を構成する項の次数で、最も高い次数が \(N\) のとき、その式を \(N\) 次式といいます。
上の例、\(x^2+4x-ab\) は \(2\) 次式です。

\(1\) 次式・・・\(3x+2\) 、\(-x\) 、\(2a-b\)
\(2\) 次式・・・\(x^2-x+1\) 、\(xy+2x+y+1\) 、\(xy+ab\)
\(3\) 次式・・・\(x^3+x^2+x+1\)

今後は主に \(1\) 次式を扱っていきます。
中学\(3\) 年生になると \(2\) 次式を積極的に扱うようになります。

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中学1年数学の解説







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