方程式を利用する例題
例題
ノート \(3\) 冊と消しゴムを \(1\) つの重さの合計は \(460g\) だった。消しゴム \(1\) つの重さが \(70g\) のとき、ノート \(1\)冊の重さを求めなさい。
学習の指針
問題自体は、小学3年生か4年生で扱うものと変わりありません。
この例題で学んで欲しいことは、答えを求めること、ではなくて、「方程式の使い方」です。
もちろん方程式を正しく運用できれば、答えが求まることは言うまでもありません。
方程式で解くための第一は
「等式」をおくということです。
文章でかかれていることを、「等式」で表現するのです。
この文字を未知数といいます。※以下文字は \(x\) とします。
2 等しい関係にある数量を、 \(x\) を用いて等式にする(これを方程式をたてる という)
3 方程式を解くことで、 \(x\) の数値が求まる。
※未知だった値が求まる!ということです。
求めたいものを \(x\) とおく
この例題では、ノート \(1\) 冊の重さを求めたいのですね。
よって、このノート \(1\) 冊の重さを \(x\) (g)とします。
このとき大事なことは、 \(x\) に単位をつけて考える、ということです。
重さを表現する単位はいろいろあります。
\(kg\) や \(mg\) 、もっといえばポンドとか貫とか・・・無数にあります。
ですので、数量と単位はセットにして扱わないといけません。
これ重要ですよ!!
問題文の通りに等式をつくる
次に、\(x\) を用いて等式をおきます。
これは、文章をそのままよく読んでいきます。
「ノート \(3\) 冊」と「消しゴム \(1\)つ」が合わせて \(460g\)
ということなので、
ノート \(3\) 冊の重さは、 \(x\) の \(3\) 倍で \(3x\) だから、
\(3x+70=460\)
となりますね。
これで等式がおけました(方程式をたてられました)
※言葉にあまり厳密になる必要はありません。
方程式をとく
あとは、この方程式を解けばよいです。
\(3x+70=460\)
\(3x=460-70\)
\(3x=390\)
\(x=130\)
となります。
解答には必ず単位をつけて答える
テストでどのように答えるべきか。
問題を再掲します。
例題(再掲)
ノート \(3\) 冊と消しゴムを \(1\) つの重さの合計は \(460g\) だった。消しゴム \(1\) つの重さが \(70g\) のとき、ノート \(1\)冊の重さを求めなさい。
この問題に対する回答欄が答えだけだったとします。
ここに、\(x=130\)
と書いたら、おそらくほぼ全員の先生が×(バツ)をつけると思います。
正しく書くべき解答は、
\(130g\) です。
※もちろん \(0.13㎏\) とか \(0.00013トン\) など、別の単位で正しい値を書いても数学的には正しく正解です。でもね・・・あえてこんなひねくれたことをする人って嫌われますよ・・・
問題で聞かれていることに、正しく答えること。
ノート1冊の重さを求めなさい。という問いに対して、\(x=130\) と答えられても・・・
もちろん言いたいことはわかりますけど・・・きちんと答えるようにしましょう。
途中経過のかき方
さて、テストで、途中経過を書くことを求められることがあります。
このとき、答案にかくべき注意事項を述べていきます。
未知数の宣言
1 冒頭に、何を \(x\) とおいたのか、自分の解答の指針を書く。
本問では、
ノート1冊の重さを、\(x\) (g)とする。
これがベストでしょう。
多くの人にとって、なんでこんな面倒なことしなくてはいけないの?と思うこともかもしれませんけど、最重要事項と心得てください。
この宣言なしに、解答をかいていっても、まったく人に伝わらないのです。
なぜなら
問題文のどこにも \(x\) という文字はないのです。
\(x\) は、あなたが持ち出してきた文字(未知数)なのです。
何を \(x\) とするのか、人に説明するのは当然だと思いませんか?
さらにいえば、
ノート1冊の重さを、\(A\)(g)とする。
という解き方をしたって構わないわけです。
「\(x\) はノート1冊の重さに決まっているじゃん」
と思っているかもしれませんが、そんなのはあなたの勝手な思い込みなのです。
さらにいえば、
ノート3冊の重さを \(x\) とする。
という宣言から、この問題を解いたって構わないのです。
冒頭に自らの回答の指針として、未知数をどのように決めたのかを宣言する。
これが最重要事項であると心得てください。
等式をおいて、解く
次に、冒頭の宣言に続いて、
問題文が表す等式を書きましょう。
ノート1冊の重さを、\(x\) (g)とする。
\(3x+70=460\)
この等式の下は、等式の変形を書いていきましょう。
もちろん、方程式を解いていくということです。
ノート1冊の重さを、\(x\) (g)とする。
\begin{eqnarray}3x+70 &=& 460 \\3x &=& 460-70 \\3x &=& 390 \\x &=& 130\end{eqnarray}
よって、ノート \(1\) 冊の値段は \(130\) 円
細かい書き方の差はあってかまいません。
絶対に守らなくてはいけないことは、
未知数をどのようにおいたのか、宣言すること。
単位をつけて、答えること。
この2つを最低限守りましょう。
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