整数を整数で割ったときの余りによる分類
様々な問題を解くための準備をしましょう。
「\(3\) の倍数」のように、言葉 \(1\) つで無限の数の集合を表すことができます。
そして、「\(3\) の倍数」を文字式にすると、\(n\) を整数として、\(3n\) となります。
前回見たとおりです。
このような、「無限の数の集合」を表す言葉はたくさんありますが、
その中でも「整数を整数で割ったときの余りによる分類」に関しては
あらゆるパターンを習得しなくてはなりません。
「整数を整数で割ったときの余りによる分類」??
わかりにくいですね。具体例で説明していきますよ!
整数をAで割ったとき、余りは0、1,2、・・・、(A-1) のA種類
「\(3\) の倍数」、「\(4\) の倍数」のような総称の他に、
「\(3\) で割って \(1\) あまる数」のような総称もあります。
これらを一括して学習します。
ちなみに、「\(n\) の倍数」とは、「\(n\) で割って \(0\) あまる数」のことです。
2で割ったときの分類
整数を \(2\) で割ると、余り \(0\) か \(1\) になります。あまり \(0\) とは割り切れるということですね。
「\(2\) で割ると \(1\) 余る整数」のことを「奇数」といいますね。
「奇数」は文字式で、 \(2n+1\) となります。\(2n-1\) もよく使われます。
\(2\) で割りきれる整数のことを「偶数」といいますね。
「偶数」は文字式で、\(2n\) となります。
3で割ったときの分類
整数を \(3\) で割ると、余りは \(0\) か \(1\) か \(2\) になります。
4で割ったときの分類
整数を \(4\) で割ると、余りは \(0\) か \(1\) か \(2\) か \(3\) になります。
整数nで割ったときの分類
きれいに整数が分類されることを見てきました。
\(5\) で割ったときの分類
\(6\) で割ったときの分類
\(7\) で割ったときの分類
と永久に続きますが、どのように文字式で表現されるかは大丈夫ですね?
例えば \(7\) で割ると \(2\) 余る数 とは \(7n+2\) であり、
\(2,9,16,23,\)・・・という \(7\) ずつ増える等差数列になります。
おまけ
「奇数=\(2\) で割ると \(1\) 余る数」だけ、\(2\) 通りの文字式を与えました。
\(2n+1\) と \(2n-1\) です。
これはよく用いられるから示しましたが、他のものにも \(2\) 通りの文字式が可能です。
例えば \(7\) で割ると \(2\) 余る数
\(2,9,16, 23,\)・・・
とは \(7n+2\) でしたが、
\(7n-5\) とも表現できます。
「\(7\) の倍数より \(2\) 多い」という表現と
「\(7\) の倍数より \(5\) 少ない」という表現の \(2\) 種類が可能なのです。
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