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【中学数学】式による説明 位どり その2

例題

\(3\) けたの整数の各位の和が \(9\) の倍数ならば、\(9\) の倍数である。
このことを文字を使って説明しなさい。

解説

「各位の和が \(9\) の倍数ならば、 \(9\) の倍数である」
まずはこの有名事実は知っていますか?

9の倍数の例


\(747\)
\(747÷9=83\)・・・割り切れるので \(9\) の倍数
\(7+4+7=18\)・・・各位の和が \(18\) で、これも \(9\) の倍数。

\(9468\)
\(9468÷9=1052\)・・・割り切れるので \(9\) の倍数
\(9+4+6+8=27\)・・・各位の和が \(27\) で、これも \(9\) の倍数。

とても大事な数の性質なので、必ず覚えておきましょう。
問題は \(3\) けたですが、この性質は何けたの数であっても成り立ちます。

では、あらゆる \(9\) の倍数で、なぜこれが成立するのか。
以下のようになります。
※証明は\(3\) けたの整数のみです。

模範解答例

\(a,b,c\) を整数とすると、\(3\) けたの整数は、
\(100a+10b+c\)、と表せる。

\(100a+10b+c\)
\(=(99a+a)+(9b+b)+c\)
\(=99a+9b+a+b+c\)
\(=9(11a+b)+(a+b+c)\)

\(11a+b\) は整数なので、\(9(11a+b)\) は \(9\) の倍数である。
つまり、\(a+b+c\) が \(9\) の倍数ならば、
\(9(11a+b)+(a+b+c)\) は \(9\) の倍数となる。

よって、
\(3\) けたの整数の各位の和が \(9\) の倍数ならば、\(9\) の倍数である。

こんな解答、思いつかない!!

上の解答例は、何も知らない状態では思いつくものではありません。
\(100a=99a+a\)
のように分けるという、非常に巧みな式変形です。
このような式変形は、自ら思いつかなくてはならないもの、ではなくて、
先人の知恵を見て、味わい、なるほどと感動すれば良いのです。
そして覚えましょう。

逆も成立する

\(9\) の倍数ならば、各位の和が \(9\) の倍数になる、
という「逆」も成立します。
\(3\) けたに限って証明するのならば、上の証明をほんのすこし変えるだけです。

3の倍数の判定

各位の和が \(3\) の倍数ならば、\(3\) の倍数である。
とその逆
\(3\) の倍数ならば、各位の和が \(3\) の倍数になる。

も有名事実です。
数の性質の重要暗記事項です。
また、\(3\) けたに限って証明するのならば、上の証明をほんのすこし変えるだけです。

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